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免疫治療

 
免疫細胞治療とは
 私たちの体には、細菌やウィルス、また体内に発生したがん細胞などを攻撃し、体を守る“免疫”という仕組みが備わっています。免疫細胞治療とは、この免疫の仕組みを利用して、患者さん自身の免疫細胞を莫大に増やし、強化して、再び体に戻すことでがんを抑え込もうとする治療です。
 最先端の免疫学や分子生物学に基づいた先進的治療であり、いわゆる三大治療(手術・抗がん剤・放射線療法)と併用することで相乗効果を高めたり、手術後の再発予防治療としての効果などが期待されています。
 
 
 
●自らの免疫細胞でがん細胞を抑え込む
 一般的に健康な人でも、一日に数百から数千個もの、がんなどの異常細胞が発生していると考えられています。
しかし、がん細胞が発生したからといってすぐに発病に至るわけではありません。その理由は、発生したがん細胞を攻撃し、抑えこむ“免疫”という仕組みの存在です。
 ところが、体内に生じた異常な細胞が免疫システムの監視を潜りぬけて分裂、増殖してしまう場合があり、これが年数を経てがんとなって発症するのです。がん細胞の中には免疫細胞の増殖や攻撃を抑制する力を持っているものもあり、一度発症したがんを本来の免疫のカで抑え込むのは難しくなります。そこで考えられたのが、免疫の機能を人為的に強化することで、がん細胞を抑え込む免疫治療(免疫療法)です。
 
 
●免疫細胞治療の特徴
 
■副作用がほとんどなく、体にやさしい治療です。
 免疫細胞治療は、もともと患者さん自身の体の中にある免疫細胞を用いるため、軽度の発熱や、まれにアレルギー反応が見られること以外に重篤な副作用はありません。また、施術は基本的に採血と点滴または注射による投与のみですので、治療により体力の低下を招くといったことは基本的になく、QOL(quality of life:生活の質)を維持したまま治療を続けることができます。
 

■抗がん剤や放射線治療との併用で、
 相乗効果が期待できます。

 
 免疫細胞治療は、他の治療法を受けている方でも併用して受けることができ、組み合わせ方によって相乗効果も期待できます。  
   
■手術後の再発を抑える治療として、
 効果が示されています。
 
 目に見えない、または検査で検出できない微小ながん細胞が手術後に残り、がん再発につながる場合があります。免疫細胞治療はこうした微小ながん細胞を攻撃でき、再発予防治療としての効果が期待できます。  
 
■入院が不要で、がんの種類を選ばず
 治療が可能です
 

 基本的に外来通院での治療であり、入院が不要です。また、一部の血液がん(白血病、T細胞型の悪性リンパ腫等)を除くほぼ全てのがんが適応となります。
※ただし、症状が重篤な場合は、通院による負担が病状の悪化に繋がる恐れがありますので、事前のご相談となります。

 

 
 

●当院で実施している免疫細胞治療
  ■樹状細胞ワクチン療法
  ■アルファ・ベータT細胞療法
  ■NK細胞療法
  ■ガンマ・デルタT細胞療法
 当院では、用いる技術や特徴の異なる免疫細胞治療を行っています。
個々の患者さんの症状・状態や、現在受けられている治療との併用効果などを考慮して、もっとも効果が期待できる治療法を選択し、ご提案いたします。
(当院では、国内でも最大級の治療実績を持つ、免疫細胞治療の専門医療機関である瀬田クリニックグループと連携して治療を実施しています)
 
■樹状細胞ワクチン療法
 樹状細胞(Dendritic Cell=DC)とは、体内でがん細胞を直接攻撃するTリンパ球に、がんの目印(がん抗原)を教え、攻撃の指示を与える免疫細胞です。
この樹状細胞を利用して、がん細胞だけを集中的に攻撃するTリンパ球(細胞傷害性Tリンパ球)を効率よく誘導する治療法です。
※自己がん組織を用いる方法と、人工抗原ペプチドを用いる方法あります。
 
■アルファ・ベータT細胞療法(αβT細胞療法)
 がん細胞を攻撃する主役のひとつである“Tリンパ球”を増殖・活性化させ、体内に戻す治療法です。Tリンパ球の多くはαβT細胞であるため、この名前がついています。
 体の免疫細胞の働きを総合的に高める効果があり、早期がんから進行したケースまで幅広く適用されますが、特に抗がん剤と併用することで、患者さんの体力や体調を良い状態で維持し、がんと闘う力を高める目的や、手術後の再発予防治療として、より効果を発揮しやすいと考えられています。
 
■NK細胞療法
 がんなどの異常な細胞全般への攻撃力が高いNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化、増殖させ、体内に戻す治療法です。NK細胞は体の中を常時パトロールし、異常細胞をいち早く発見して攻撃する初動部隊であり、がん細胞が目印を隠している場合にも認識、殺傷する能力を持っています。さらにハーセプチン、リツキサン、アービタックス※などの抗体医薬を使っている場合に併用することで、より効果が期待されます。
※ハーセプチン、リツキサンはジェネンテック社、アービタックスはイムクロンエルエルシーの登録商標です。
 
■ガンマ・デルタT細胞療法(γδT細胞療法)
  Tリンパ球中に数%しか含まれていないγδT細胞を増殖・活性化させ、体内に戻す治療法です。γδT細胞は、特に一部の抗体医薬や、骨腫瘍・骨転移治療薬のゾレドロン酸を使っている場合などに、併用することでより一層の相乗効果が期待できる治療法です。
 

 

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